8月 06, 2020

MAT21。世界的に高い注目を集める素材でありながら、
謎の多い素材でもあります。
ハセヒキにもオーダーはありますが、
全体の数から考えれば決して多くはありません。
そのため、ノウハウを磨き上げる機会も自ずと少なくなります。
抜群の耐食性をもちながら、強度も抜群。
さらに異材溶接なども可能とWebにうたわれる通りであるため、
いただく図面も多様性にとんでいます。

しかしながら、量産部材の加工方法の追求難易度は極めて高く、
適切な刃物、工程はハセヒキでもまだ模索中です。
数年前なら途方に暮れていたかもしれません。
しかし今では、この素材追求はものすごく価値があります。
我々の叡智、工程、品質、そのすべてを見直しながら
加工方法を導く必要があるからです。
この総力戦は、間違いなく我々を磨き上げてくれる。
MAT21の向こう側に、新しいハセヒキが見えるのです。

=================================================================
1. 見積もり
使用する工具で「これがベスト!」というものがまだはっきりとはわかっていないため、
従来の稼働ベースでの価格設定でもなかなか見積もりが出しにくい。
見積もりを出すまでに日数がかかります。
================================================================
2. 納期
見積もりが難しい理由は、この納期にも当てはまります。
実際、どのくらいの個数かにもよりますが、アイテムが形になっても
そのあとの自社検査で引っかかることも多々あります。これがまた悩ましいところです。
================================================================
3. 納品物の精度
精度はオーダーに対して問題なく出せます。
ただし、歩留まりも悪く、仕上がり自体もハセヒキとして
最高に満足いくレベルにするためにはまだまだ研鑽が必要です。
================================================================